万博の影響も相まってか、最近は姫路城を訪れる外国人観光客の姿がぐっと増えてきました。
お話を聞くと、日本旅行が2回目、3回目という“リピーター”の方も多く、
私たち日本人でも訪れたことのないような土地に足を運ばれていたりして、驚かされます。
そんな旅慣れた方々に共通しているのは——
「ここでしか味わえない体験」「その土地ならではの料理」に強く惹かれている、ということ。
実は、そういった理由から、当店のすっぽん料理を選んでいただく機会も増えてきました。
中でも、「すっぽん料理」は中華圏のお客様に人気が高く、月に数回はご予約をいただいています。
もちろん、私たちは中国語が話せるわけではありませんが、
訪日される方々の中には日本語が堪能な方も多く、
また英語でスムーズにコミュニケーションが取れることもしばしば。
日本ならではの作法や、食事の進め方にも理解を示してくださるので、
言葉の壁を越えて、おもてなしの気持ちがしっかりと届いているように感じます。
先日、あるお客様との会話の中で、興味深いことを教えていただきました。
中国では、すっぽんは主に「漢方」の一環として取り入れられることが多く、
食事というよりは「体調管理」や「養生」のイメージが強いそうです。
それに対して、当店のすっぽんのお造りは、見た目の美しさや味わいの繊細さに驚かれ、
「これは芸術作品のようだ」と、とても嬉しいお言葉をいただきました。
「目で楽しみ、耳で感じ、口で味わう」
——そんな日本ならではの食文化に触れていただけたようで、私たちも感激しました。
こうして異国のお客様と接していると、改めて「食」というのは国や文化を超えて、
人の暮らしに深く根付いているものなんだと実感します。
旅の思い出に、特別な食事を。
「いつもの食事じゃ物足りない」
そんな方には、ぜひ当店のすっぽん料理をおすすめしたいと思います。
姫路瓢亭 西二階町店ふくべ
女将 白倉 夏須美